Memento memo.

Today I Learned.

GitHubのリポジトリを直接指定してgemをinstallする

自作gemとかOSSのgemのリポジトリとかブランチとかを指定して使いたい場合の解決策です。

リポジトリ.gemspec ファイル等は設定済み前提で。

Gemfile使う方法とGemfile使わない方法の2通りあります。

Gemfileを使う場合

普通に指定できます。以下のようにGemfileに記述

gem 'hogehoge', git: 'git@github.com:foo/bar.git', branch: 'develop'

Gemfileを使わない場合

specific_install gemを使います。

specific_installのInstall

$ gem install specific_install

リポジトリからgem install

$ gem specific_install git@github.com:foo/bar.git develop

内部的にはcloneしてbuild & installしてローカルリポジトリ破棄してるっぽいです。

Effective Ruby 第五章 メタプログラミング まとめ その2

Effective Ruby 第五章 メタプログラミング まとめ その1 - Memento memo. の続きです。

モンキーパッチの代わりとなるものを検討する

モンキーパッチとは

  • モンキーパッチとは、実行時にコアクラスを拡張したり挙動を書き換える(パッチを当てる)こと。Active Supportが有名。
  • 複数パッチが衝突すると大事故になるのでできるだけモンキーパッチは避けたい

方法1 module関数を使う

愚直にmoduleを定義&オブジェクトをextendする方法です。

module OnlySpace
  ONLY_SPACE_UNICODE_RE = %r/\A[[:space]]*\z/
  def self.only_space? (str)
    if str.ascii_only?
      !str.bytes.any? do |b|
        b != 32 && !b.between?(9, 13)
      end
    else
      ONLY_SPACE_UNICODE_RE === str
    end
  end

  def only_space?
    OnlySpace.only_space?(self)
  end
end

str1 = "   \r\n"
puts OnlySpace.only_space?(str1)
# OOPっぽくなくなる

str2 = "hello"
str2.extend(OnlySpace)
puts str2.only_space?
# extendしないと使えない

方法2 新しい別のクラスを作成する

Stringクラスの代わりにStringExtraクラスを作成します。 継承ではなく委譲を使ってStringライクなStringExtraを実装します。(実装省略)

方法3 Refinements機能を使う

Ruby 2.1から入ったRefinements機能を使います。 Refinementsでは、パッチの適用範囲がレキシカルスコープの中に限定されます。以下の例で String#loudFoo の外で呼ぶことはできません。

使い方はこんな感じになります。

module Loud
  refine String do
    def loud
      "#{self}!!!"
    end
  end
end

class Foo
  using(Loud)
  def initialize(str)
    puts str.loud
  end
end

Foo.new("wei")
#=> wei!!!

参考

エイリアスチェイニングで書き換えたメソッドを呼び出す

  • 既存のメソッドに新しい名前を与え、元のメソッド名でメソッドを再定義して最終的に元のメソッドを呼び出す。
  • エイリアス作成時にメソッド名がユニークになるよう注意
  • エイリアスチェイニングを取り消すメソッドも作成する

alias_methodについて

alias_method(new_name, original_name) でmethodにエイリアスを貼ることができます。

参考: ref.xaio.jp

sample

module LogMethod
  def log_method(method)
    orig = "#{method}_without_logging".to_sym
    
    if instance_methods.include?(orig)
      raise(NameError, "#{orig} isn't a unique name")
    end

    alias_method(orig, method)

    define_method(method) do |*args, &block|
      $stdout.puts("calling method '#{method}'")
      result = send(orig, *args, &block)
      $stdout.puts("'#{method}' returned #{result.inspect}")
      result
    end
  end

  #エイリアスチェイニングを取り消すメソッドも作成する
  def unlog_method(method)
    orig = "#{method}_without_logging".to_sym
    
    if !instance_methods.include?(orig)
      raise(NameError, "was #{orig} already removed?")
    end

    remove_method(method)
    alias_method(method, orig)
    remove_method(orig)
  end
end

Array.extend(LogMethod)
#=> Array
Array.log_method(:first)
#=> :first
[1,2,3].first
# calling method 'first'
'# first' returned 1
#=> 1
Array.unlog_method(:first)
#=> Array
irb(main):008:0> [1,2,3].first
#=> 1

Procの引数の個数の違いに対応できるようにする

  • Procオブジェクト生成には"強いProc"と"弱いProc"がある。 lambda? メソッドで識別可能。
  • 弱い(Weak)Proc: 引数の扱いが緩く、間違った個数の引数を与えてもエラーにならない。e.g. block
  • 強い(Strong)Proc: 通常メソッド呼び出しと同じで、引数の個数が違うとArgumentError例外が発生する。e.g. lambda
  • Proc#arityメソッドを使うと、Procオブジェクトが期待する引数の数がわかる。
  • Proc#arityメソッドで引数の個数の違いをうまく吸収させる。

モジュールのprependを使うときは慎重に考える

  • 継承階層は ancestors メソッドで確認可能
  • includeは継承階層においてレシーバの後にモジュールを挿入する。
  • prependは継承階層においてレシーバのにモジュールを挿入する。
  • prependよりもalias_methodを使った方が柔軟になる

メタプログラミング面白いですね。Refinementsで局所的にクラス拡張するのは結構気に入りました。

まだ メタプログラミングRuby 第2版 も読めていないのですが、健全なメタプロパワーを高めていきたいです。

Effective Ruby

Effective Ruby

denite.nvimとag使い始めた

かの有名な暗黒美夢王ことShougoさん開発中のdenite.nvimを使い始めました。いつもありがとうございます。超速くていい感じです。

install方法とか詳細な説明は以下のエントリが詳しいので割愛。

qiita.com

とりあえずdeniteの設定自体は :h denite に載ってたのをとりあえず8割くらいコピペしました。 fast grepツールとしてagを使ってます。

chaika.hatenablog.com

設定はこんな感じになりました。

call denite#custom#var('file_rec', 'command',
      \ ['ag', '--follow', '--nocolor', '--nogroup', '-g', ''])

call denite#custom#var('grep', 'command', ['ag'])
call denite#custom#var('grep', 'recursive_opts', [])
call denite#custom#var('grep', 'final_opts', [])
call denite#custom#var('grep', 'separator', [])
call denite#custom#var('grep', 'default_opts',
      \ ['--nocolor', '--nogroup'])

nnoremap <silent> <C-k><C-f> :<C-u>Denite file_rec<CR>
nnoremap <silent> <C-k><C-g> :<C-u>Denite grep<CR>
nnoremap <silent> <C-k><C-l> :<C-u>Denite line<CR>
nnoremap <silent> <C-k><C-u> :<C-u>Denite file_mru<CR>
nnoremap <silent> <C-k><C-y> :<C-u>Denite neoyank<CR>

とりあえず :Denite grep :Denite file_rec あたりが快適なのでいろいろ捗ります。

pluginばっかりに頼ってると素のvim, grep, findあたりの使い方が怪しくなってくる。。。

Ruby2.3系での"Missing frozen string literal comment"への対処

Missing frozen string literal comment

Ruby2.3系でRubocopを実行したら Missing frozen string literal comment と怒られました。

ファイルの先頭に以下のmagic commentが必要とのこと。

# frozen_string_literal: true

これによってRubyのStringリテラルが勝手にfreezeされてimmutableになるらしいです。 Ruby3系では基本的にimmutableになる予定なので、その互換のためのようです。便利な上に移行も楽そうですね。

参考:

qiita.com

対処

Rubocopで Missing frozen string literal comment が出てるファイルの先頭行にmagic commentを追記すればよいので、適当なワンライナーで一括対処できます。

rubocop | grep 'Missing frozen string' | cut -d: -f1 | xargs gsed -i -e '1i\# frozen_string_literal: true\n'

BSDsedのオプション苦手なのでgsed使ってます。

Effective Ruby

Effective Ruby

Git Large File Storage (LFS)を使う

会社のSlackでGit Large File Storage (LFS)なるものを知ったので適当に使ってみました。

git-lfs.github.com

Git LFSとは?

Gitの拡張です。 画像とか音声みたいなLarge File(BLOB)をGitで管理しようとめちゃくちゃ重くなってきます。 直接BLOBをいじらずにポインタをテキストファイルとしてgitで管理し、BLOBの本体は別サーバに保存してるみたいです。 本体のリポジトリがすっきりする&fetch, cloneが高速になるのがメリットです。

https://git-lfs.github.com/images/graphic.gif

Install

$ brew install git-lfs
$ git lfs install

使い方

https://media.githubusercontent.com/media/shotat/lfs-sandbox/master/space_cat.jpg

とりあえず適当な画像(space_cat.jpg)をリポジトリに配置して試しました。 DocのGetting Startedを参考に。

# track対象のパス確認
$ git lfs track
Listing tracked paths

# track対象に"*.jpg"追加
$ git lfs track "*.jpg"
Tracking *.jpg

# track対象のパス確認
$ git lfs track
Listing tracked paths
    *.jpg (.gitattributes)

# .gitattributesに設定が追記されている
$ cat .gitattributes
*.jpg filter=lfs diff=lfs merge=lfs -text

# あとは普通
$ git add .
$ git ci -m 'aaa'
$ git push

これだけなので超簡単です。

試したやつ

space_catを回転させてPR出してます。プレビューが楽しい。

github.com

仕様

このあたりに書いてあったのであとで読みたいやつです。

github.com

エンジニアのためのGitの教科書 実践で使える! バージョン管理とチーム開発手法 (WEB Engineer’s Books)

エンジニアのためのGitの教科書 実践で使える! バージョン管理とチーム開発手法 (WEB Engineer’s Books)

Effective Ruby 第五章 メタプログラミング まとめ その1

Effective Ruby 第四章 例外 まとめ - Memento memo. の続きです。

第五章 メタプログラミングについての前半部です。

Effective Ruby

Effective Ruby

モジュール、クラスフックを使いこなす

  • Rubyのイベント通知 -> フック関数の実行は、適切な名前のメソッドを書くだけで実行可能
  • 定義できるフックは10種類
hookメソッド タイミング
included moduleがincludeされる
extended moduleがextendされる
prepended moduleがprependされる
inherited classが継承される
method_added method追加
method_removed method削除
method_undefined method定義解除
singleton_method_added 特異method追加
singleton_method_removed 特異method削除
singleton_method_undefined 特異method定義解除
  • 全てのフックメソッドは特異メソッドとして定義する
  • method追加、削除、定義解除系のフックは引数としてメソッド名を受け取る。クラス名を知りたい場合はselfを使う。
  • 全てのフックメソッドは自動的にprivateになる
  • フックメソッドに関連する以下のメソッドはオーバーライドしてはならない。フックを使うこと。
    • extend_object
    • append_features
    • prepend_features
module PreventInheritance
  class InheritanceError < StandardError; end

  def inherited(child_klass)
    raise(InheritanceError, "#{child_klass} cannot inherit from #{self}")
  end
end

::Array.extend(PreventInheritance)

class ChildArray < ::Array; end
#=> ChildArray cannot inherit from Array (PreventInheritance::InheritanceError)

inherited フックを使うとこんな感じの使い方になります。

クラスフックからはsuperを呼び出す

  • hookは他のモジュールで定義されたhookの制御を完全に奪ってしまう場合がある。
  • クラスフックメソッド内では必ず super を呼ぶのが行儀が良い。

method_missingではなくdefine_methodを使う

  • method_missingを使ってはいけない理由
    • パフォーマンス面でコストがかかる
    • エラーメッセージが分かりにくくなる
    • respond_to? 等のイントロスペクションメソッドが使えなくなる。
  • method_missingで本来やりたいことの大半はproxy, decorator patternの実装だが、これらはdefine_methodで代替可能
  • proxyの実装
class HashProxy
  Hash.public_instance_methods(false).each do |name|
    define_method(name) do |*args, &block|
      @hash.send(name, *args, &block)
    end
  end

  def initialize
    @hash = {}
  end
end
  • decoratorの実装
require('Logger')

class AuditDecorator
  def initialize(object)
    @object = object
    @logger = Logger.new($stdout)

    @object.public_methods.each do |name|
      define_singleton_method(name) do |*args, &block|
        @logger.info("calling '#{name}' on #{@object.inspect}")
        @object.send(name, *args, &block)
      end
    end
  end
end

上記例の用に、オブジェクトの場合は define_singleton_method で特異メソッドを定義できます。

  • どうしても method_missing を避けられない場合は respond_to_missing? を併用する。
  • respond_to_missing?repond_to? がメソッドを見つけられなかった場合の最後のチャンスをプログラマに委ねる。

evalの多様な変種間の違いを把握する

  • eval, instance_eval, class_eval で直接文字列を評価するのは避ける。
  • 代わりに class_exec, instance_exec とブロックを使うと変数のvalidation等が行えるようになる。

参考

secret-garden.hatenablog.com


細かいところはメタプログラミングRubyを読む必要がありそうですね。

メタプログラミングRuby 第2版

メタプログラミングRuby 第2版

続きます。

翔泳社の技術書(電子版)が40%オフセールだったので色々買った

技術書は分厚くて持ち歩くのがしんどいので最近は全部電子版を買って読んでます。 翔泳社の技術書はKindle対応してるので最高です。

翔泳社の技術書のセールが始まったらしいので色々買いました。 個人的にメインはDDD本です。

www.amazon.co.jp

買った / すでに持ってた本

エリック・エヴァンスドメイン駆動設計

DDD本です。結構難しいらしいので頑張って読みたいです。

エリック・エヴァンスのドメイン駆動設計 (IT Architects’Archive ソフトウェア開発の実践)

エリック・エヴァンスのドメイン駆動設計 (IT Architects’Archive ソフトウェア開発の実践)

実践ドメイン駆動設計

DDDと合わせて読みたいやつです。途中まで読んで力尽きたのでリトライしたいです。

実践ドメイン駆動設計

実践ドメイン駆動設計

Spring徹底入門

DIとかAOPの解説が分かりやすい。大判固定レイアウトなので電子版だと読むのがつらかったです。

Effective Ruby

読むだけでRubyのコーディングの質が上がります。 最近読み終わりました。めっちゃ良かったです。

Effective Ruby

Effective Ruby

実用Common Lisp

200pくらい読んで挫折しましたが良書です。 全部で1000pくらいあります。

実用Common Lisp

実用Common Lisp

スターティングGo言語

Golangの入門書です。 "みんなのGo言語"より初心者向けのはずです。

スターティングGo言語

スターティングGo言語

エッセンシャル スクラム

スクラム本はいろいろあるんですが、会社の先輩におすすめされたのでこれ買いました。 アジャイルサムライとかもおすすめらしいです。

エッセンシャル スクラム

エッセンシャル スクラム

今回買ってないけど読んでみたい本

ストラウストラップのプログラミング入門

鈍器&名著らしいですが、多分読めないので今回はスルーしました。

ストラウストラップのプログラミング入門

ストラウストラップのプログラミング入門

プログラマのためのSQL

結構人気が高いみたいです。 今回はキャパオーバーしそうなのでパスしましたがいつか読みたいやつです。

プログラマのためのSQL 第4版

プログラマのためのSQL 第4版

プログラマのためのDocker教科書

Dockerは日本語良書が少ない上、結構頻繁にアップデートされてる印象です。 公式ガイド読んだりKubernetesの勉強した方がいいっぽいですが一応

VegetaでPhoenixとRailsの負荷テスト

以前会社の同期とご飯を食べていた時、 HTTP負荷テストツールのVegetaというものを紹介してもらったので試してみました。

github.com

GitHubのプロジェクトページを開くとイカしたサイヤ人の王子が目に飛び込んできます。

https://camo.githubusercontent.com/417a39e5a142e0877be0a7a6d7a66cb77ea21e8c/687474703a2f2f666330392e64657669616e746172742e6e65742f667334392f692f323030392f3139382f632f632f73736a325f7665676574615f62795f7472756e6b7332342e6a7067

Golang製ツールで、CLIで比較的簡単に扱えるのが特徴のようです。 大量のリクエストを投げるコマンドが vegeta attack です。 大量にエネルギー弾を撃ちまくるイメージですね。 ドラゴンボールの負け確フラグです。 "王子戦法"、またの名を"グミ撃ち"というらしいです。

dic.nicovideo.jp

Vegeta で負荷をかける

とりあえず使ってみます。他所のサーバに負荷をかけると本当に怒られるのでやめましょう。自前で用意したサーバかlocalhostに向かって実行しましょう。

負荷テストの対象は最近ハマってるPhoenix (v1.2.1, Elixir 1.2.6)と、比較用のRails (v5.0.0.1, Ruby 2.2.3)です。

手持ちのMBPのローカルでPhoenixRailsをnewした状態でサーバを立てます。 そしてlocalhostのルートURLに向かってリクエストを飛ばします。

※ 条件は超適当です。

VegetaのREADMEを読みつつ、以下のようなコマンドで rate を変えながら結果グラフを作成してみます。

$ echo "GET http://localhost:3000" | vegeta attack -duration=10s -rate=100 | vegeta report -reporter=plot > rails-100.html

vegeta attack のオプションで以下の内容を指定しています。

  • duration=10s ... 10秒間負荷をかける(今回は全試行で固定値)
  • rate=100 ... 秒間リクエスト数(変動値)

Rails => Phoenixの順で軽く検証してみます。

Rails

※Rails5のデフォルト設定のままPumaを使っています。
チューニングすればもう少しなんとかなるかもしれません。

30req/s

f:id:shotat_jp:20160925171754p:plain

余裕ですね。20ms付近で安定しています。

50req/s

f:id:shotat_jp:20160925171802p:plain

まだまだいけそうです。

80req/s

f:id:shotat_jp:20160925171810p:plain

ダメになりました。 半分くらいの処理が詰まって10秒遅れて処理されてます。(リクエスト受け付けずにVegetaがRetryしてるんでしょうか???HTTPステータスコード等を全く見てないので正確な挙動は不明です。すみません。。。) 通常のレスポンスも70ms程度まで落ち込んでいます。

100req/s

f:id:shotat_jp:20160925171816p:plain

すごいことになりました。

Phoenix

次いでPhoenixです。

30req/s

f:id:shotat_jp:20160925171412p:plain

余裕です。

100req/s

f:id:shotat_jp:20160925171516p:plain

まだまだいけます。Railsはここで死んでました。

500req/s

f:id:shotat_jp:20160925171524p:plain

レイテンシが若干大きくなってますが、概ね100ms以下で捌き切ってます。

800req/s

f:id:shotat_jp:20160925171533p:plain

レイテンシが100ms前後安定してます。

1000req/s

f:id:shotat_jp:20160925171540p:plain

エラーがいろいろ発生し始めました。 最初の2秒くらいは頑張ってますね。

2000req/s

f:id:shotat_jp:20160925171548p:plain

半分くらいエラーになってしまいました。お疲れ様でした。

まとめ

条件は超ざっくりですが、ローカル環境では

くらいいけました。Phoenixの方が10倍くらいパフォーマンス良いみたいな通説があるんですが、大体そんな感じの結果です。

分散環境でもPhoenix + Elixirは強いはずなので、高速で大量のリクエストを捌く必要のあるシステム(ソシャゲやtwitter)に向いてる気がします。通信回数控えめなエンタープライズ系だとメリットより導入コスト・リスクの方が上回るような感覚です。

キャパシティプランニング ― リソースを最大限に活かすサイト分析・予測・配置

キャパシティプランニング ― リソースを最大限に活かすサイト分析・予測・配置

あと、あまり負荷テストとかやったことがないので、 このあたりもう少し勉強していきたいです。 グラフの解釈等間違っていたらご指摘いただけると幸いです。

プログラミングElixir

プログラミングElixir

PhoenixのChannelを使う

www.phoenixframework.org

Phoenixのガイドを眺めていて一番気になったのがChannelだったので、上記の公式ガイドに沿ってChannelを使ってみました。結構端折っています。

プログラミングElixir

プログラミングElixir

概要をつかむために公式ガイドの一番上のところだけ訳してみます。

Channels are a really exciting and powerful part of Phoenix that allow us to easily add soft-realtime features to our applications. Channels are based on a simple idea - sending and receiving messages. Senders broadcast messages about topics. Receivers subscribe to topics so that they can get those messages. Senders and receivers can switch roles on the same topic at any time.

Since Elixir is based on message passing, you may wonder why we need this extra mechanism to send and receive messages. With Channels, neither senders nor receivers have to be Elixir processes. They can be anything that we can teach to communicate over a Channel - a JavaScript client, an iOS app, another Phoenix application, our watch. Also, messages broadcast over a Channel may have many receivers. Elixir processes communicate one to one.

The word "Channel" is really shorthand for a layered system with a number of components. Let's take a quick look at them now so we can see the big picture a little better.

適当訳:

チャネルはPhoenixの中でも本当に面白くて強力なところであり、簡単にソフトリアルタイム性をアプリケーションに持たせることができます。チャネルはメッセージの送受信という、単純なアイデアに基いています。senderはtopicについてブロードキャストし、receiverはtopicを購読することによってメッセージを受け取ることができます。sender, receiverはいつでも役割を交代することができます

ElixirはMessage Passingに基いているため、どうしてメッセージの送受信に他の仕組みを利用するのか疑問に思うことでしょう。チャネルでは、senderもreceiverもElixirのプロセスである必要はありません。チャネルと通信するものはJavaScriptiOSでも何だってよいのです。また、Elixirのプロセスが1対1で通信するのに対し、チャネルにおけるメッセージブロードキャスティングはreceiverが複数になり得ます。

"Channel"という言葉は多くのコンポーネットをもった多層システムを簡略に表したにすぎません。 全体像をもっとよくつかめるようになるために、もう少し覗いてみましょう。

以下、各partsの説明(省略)

  • Socket Handlers
  • Channel Routes
  • Channels
  • PubSub
  • Messages
  • Topics
  • Transports
  • Transport Adapters
  • Client Libraries

手を動かすのが一番早い理解につながるので、 例の如く適当にプロジェクトとDBを作成します

プロジェクト作成

$ mix phoenix.new channel_sample
$ cd channel_sample
$ mix ecto.create

SocketとChannelの設定

lib/hello_phoenix/endpoint.ex の4行目付近ですでにsocketが定義されています。

defmodule ChannelSample.Endpoint do
  use Phoenix.Endpoint, otp_app: :channel_sample

  socket "/socket", ChannelSample.UserSocket
...

ChannelSample.UserSocket 自体は web/channels/user_socket.ex で定義されています。5行目のコメントアウトを外して、channelの設定をします。

defmodule ChannelSample.UserSocket do
  use Phoenix.Socket

  ## Channels
  channel "room:*", ChannelSample.RoomChannel

Channelモジュールの実装

HelloPhoenix.RoomChannel モジュールはまだ存在しないので、web/channels/room_channel.ex ファイルを作成し、以下の内容でモジュールを定義します。

defmodule ChannelSample.RoomChannel do
  use Phoenix.Channel

  def join("room:lobby", _message, socket) do
    {:ok, socket}
  end

  def join("room:" <> _private_room_id, _params, _socket) do
    {:error, %{reason: "unauthorized"}}
  end
end

<> は文字列結合をしています)

認可のために、join/3 関数を定義する必要があります。 今回は"room:lobby" topicだけは誰でも入れるようにし、private_roomのことは考えないこととします。

クライアント側の設定

web/static/js/socket.js に最低限の実装が最初からあるので、中身を確認します。

// web/static/js/socket.js
...
socket.connect()

// Now that you are connected, you can join channels with a topic:
let channel = socket.channel("room:lobby", {})
channel.join()
  .receive("ok", resp => { console.log("Joined successfully", resp) })
  .receive("error", resp => { console.log("Unable to join", resp) })

export default socket

上記のように57行目付近を let channel = socket.channel("room:lobby", {}) に変更します。

また、web/static/js/app.js 末尾行のコメントアウトを外してsocket.jsを有効にします。

import socket from "./socket"

Phoenixがライブリロードされ、ブラウザコンソールに以下のように出力され、 socket通信が確立されていることがわかります。 (Phoenixを起動していない場合は $ mix phoenix.server します)


f:id:shotat_jp:20160924160548p:plain


web/templates/page/index.html.eex を修正して、入力フォームとメッセージ表示用のコンテナを作成します。

<div id="messages"></div>
<input id="chat-input" type="text"></input>

socket.js ファイルを修正して、socket通信でメッセージの受送信ができるようにします。

...
let channel = socket.channel("room:lobby", {})
let chatInput = document.querySelector("#chat-input")
let messageContainer = document.querySelector("messages")

chatInput.addEventListener("keypress", event => {
  if(event.keyCode === 13){
    channel.push("new_msg", {body: chatInput.value})
    chatInput.value = ""
  }
})

channel.on("new_msg", payload => {
  let messageItem = document.createElement("li");
  messageItem.innerText = `[${Date()}] ${payload.body}`
  messagesContainer.appendChild(messageItem)
})

// let channel = socket.channel("topic:subtopic", {})
channel.join()
  .receive("ok", resp => { console.log("Joined successfully", resp) })
  .receive("error", resp => { console.log("Unable to join", resp) })

export default socket

RoomChannelモジュールを修正します。 socketでメッセージが飛んできた際のフック関数として handle_in を実装すれば大丈夫です。

broadcast! で接続中のクライアント全員にメッセージを送ります。

handle_out ではクライアントごとにフィルタリング処理を行ったり、Interceptor的な役割をもっています。今回は何もしていません。

defmodule ChannelSample.RoomChannel do
  use Phoenix.Channel

  def join("room:lobby", _message, socket) do
    {:ok, socket}
  end

  def join("room:" <> _private_room_id, _params, _socket) do
    {:error, %{reason: "unauthorized"}}
  end

  def handle_in("new_msg", %{"body" => body}, socket) do
    broadcast! socket, "new_msg", %{body: body}
    {:noreply, socket}
  end

  def handle_out("new_msg", payload, socket) do
    push socket, "new_msg", payload
    {:noreply, socket}
  end
end

これでChatができるようになりました。


f:id:shotat_jp:20160924165910p:plain

Sample

こちらにChat Appのサンプルがあるようです。

http://phoenixchat.herokuapp.com/

Heroku上で動いています。逆に対応してるPaaSはHerokuだけかもしれないです。

Programming Phoenix: Productive, Reliable, Fast

Programming Phoenix: Productive, Reliable, Fast

まとめ

Channelが手軽につかえていい感じです。 当然普通にRails的な使い方もできるのでなかなか汎用性高いのでは?と思いました(小並感)

Effective Ruby 第四章 例外 まとめ

Effective Ruby 第三章 コレクション まとめ - Memento memo. の続きです。

今回はRubyの例外についてです。

例外は、以下の2つの異なる言語機能をまとめたものだと考えられます。

  • エラーの説明
  • 制御フロー

raiseにはただの文字列ではなくカスタム例外を渡す

  • raise に文字列だけを渡さず、例外のクラス名を指定する
  • または例外クラスを(パラメータと共に)インスタンス化してraiseに渡す
  • カスタム例外クラスにinitializeメソッドを定義するときはsuperを呼び出す
raise("something wrong") # NG
raise(CustomError, "something wrong") # OK
raise(CustomError.new(param)) # OK
raise(CustomError.new(param), "something wrong") # OKだが、第一引数のオブジェクトのメッセージが失われる
  • 新しい例外クラスは、標準例外クラス(主にStandardError)を継承し、慣例的に名称をXxxErrorのようにする。
  • 1つのプロジェクトに複数例外クラスを作る場合はStandardErrorを継承した基底クラスを作成し、個々の例外クラスはそこから継承する。

出来る限り最も対象の狭い例外を処理する

  • 修復プロセスがわかっている特定の例外(DB、NW接続エラー等)だけをrescueで捕まえる
  • 限定された例外(詳細度の高いもの)から順にrescueする
  • 汎用例外クラスをrescueで補足してはダメ。ensure節を作るか、上流で処理すること。
  • rescue節内で例外が発生すると新しい例外が現在の例外を押しのけてしまう。その場合、新しい例外より元の例外をraiseするのが良い。

リソースはブロックとensureで管理する

  • メモリはGCで処理されるが、メモリ以外のリソース(オープンしたファイル等)の自動的な開放は保証されない。
  • ensure節でリソースを確実に開放する
  • ensure節の式はbegin本体と同じスコープだが、変数が初期化されていない可能性に注意する
# ensureによるリソース管理
begin
  file = File.open(file_name, 'w')
  ...
ensure
  file.close if file 
end
  • ブロックで抽象化して同等の処理が可能
File.open(file_name, 'w') do |file|
  ...
end
  • File::openと同じようなブロック&ensureパターンを独自のリソース管理クラスでも実装すると良い(以下のような実装)

Lock.rb

ensureは最後まで実行して抜ける

  • ensure節の中で制御文(return, throw, next, break)などの制御文は絶対に使ってはならない
  • ダメ、絶対

retryで回数上限を設け、頻度を変化させ、オーディットトレイルを残す

  • 無条件のretryは無限ループに等しい危険性がある
  • retry実行の境界変数はbegin節の外のスコープに定義する
  • retryを使うときはaudit trail(監査証跡)を作ること。エラーのイベント連鎖を必ずログに残す。
  • retry時のディレイはrescue節の中で値を(指数関数的に)増やしていくことを検討する。

retry.rb

スコープから飛び出したいときはraiseではなくthrowを使う

  • catchとthrowは例外とは関係ない。gotoの安全versionと考える方が近い。
  • 複雑な制御フローが必要な場合はraiseよりthrowを使う。throwの場合スタック上位にオブジェクトを送ることができる。
  • ただしthrow、catchを多用してはならない。出来る限り単純な制御構造(return)を使う。

ネストの深いループから一撃で脱出したい場合はthrowすると良いみたいです。ただ、ネストの深いコードは循環的複雑度が高くなっちゃうのでそもそもそういったコードは避けるべきですね。


Effective Rubyは八章構成なので、前半戦終わりです。

次はメタプログラミングです。一番重そうな章です。

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